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成長曲線は?

Aug,25 2018 成長曲線は?

以前はメディアでの扱いも多かった「ヤンなで」、春になでしこがアジアカップを制したもののなでしこ自体の扱いが少ないのだからメディアの扱いが少ないのも仕方が無い。
メディアでの扱いが少ないのだから戦前の予想も不明。ただ、アンダー世代は世界と伍せるということと、アジアを1抜けしている事とを考え併せると4強くらいは狙えるか、というのがぼんやりとした予想。
ただ、グループリーグがアメリカとアンダー世代は強いスペインと同組、初戦がアメリカとのゲームなのでGS敗退の可能性も少なくない。
もっとも、アメリカに1-0で競り勝った時点でGS突破の道は大きく開け、3節のパラグアイ戦で6点以上取れば、2勝1敗で3チームが並んでも抜けられる様にはなった。
ただ、1抜けの場合開催国のフランスのいる山にはなるが、2抜けの場合はドイツ・イギリス等と当たる楽な相手のいない山になる。

GSはスペインがアメリカを破って1抜け、ヤンなでは2抜けでどちらかというと難しい山へ、4強をかけた相手は過去あまり勝てていないドイツとだ。ただ2011年も2抜けで難しい山へ回った事を考えれば、強い相手を乗り越え成長しながら進むって事を考えてもまったく悪い事ではない。

ただ、2012年、急遽日本開催となったU20はセミでドイツに完敗した。どうもその記憶があって、いや、なでしこも含めてドイツには分が悪いから難しい試合になると思ったが、終始危ないシーンは少なく、逆にアジリティと連携・連動を活かしたサッカーで完勝した。
続くイングランド戦、ドイツに完勝したことを思えば危ない相手ではないが、ドイツよりも押しの強いというかパワー寄りのサッカーをするので、その力に連動・連携が決壊しなければ結果は付いてくると考えた。
果たして、結果は2-0で完勝。やはりポゼッションすることで守り攻めて内容も結果もヤンなでのものだった。
ファイナルはGSで負けているスペインが相手。
このカテゴリの欧州チャンピオンだし、開催国で力のあるフランスを破ってのものだから勝機は五分といったところ。
実際始まってみればポゼッションはスペイン。少し押されているようにも見えるが、ボールは持たれても決定機を多く作らせず、少ない決定機を外すスペインは悪い時のなでしこを見ている様で、ほどなく少ないチャンスで決めて見せた日本に点が入る。
技術は2011年のなでしこより上だろう、連動と連携も良い。スペインと日本、同じタイプのサッカーをするチームだが、同じように組まず少し受け流しながらカウンターを狙う戦術の幅が、スペインを上回る大きな要因の一つだろう。もちろん、女子サッカーにおいては日本の方が経験豊富だったことが、試合運びの上手さに繋がったこともある。
持ってる時間だけみればスペイン優位に見えるが、アタッキングサードで相手を危機に陥れたのは日本の方が多い。結果中押し、ダメ押しと都合3点を取って残り時間は10分ほどで1点を返されるが危なげない勝利。
ポゼッションこそ上回られたが、他の内容は全て上回る完勝といっていい内容。U17では技術と戦術だけで頭ひとつ抜けていたが体の出来てくるU20では抜かれていたなでしこ。今回フル代表にも名を連ねる選手を擁している国が有る中での優勝、それもGSのスペイン戦以外は内容を伴ってのものだから価値がある。
ここからの成長度合いで負けなければ未来は明るい。即ち今すぐになでしこの未来は明るいとは言えないが、またワールドカップや五輪の決勝でやりあうなでしこの礎にはなり得ると思う。

今はただ、おめでとう!

足りない何か 勇気