Feb,02 2019 視線の先

弛緩・無策・判断の遅さ・後手
紙面を賑わす敗因はこれらに限らずだが、終了直後にピッチを去るという非礼を働いた大迫の中にこそ、この先代表が伸びるかどうか大事なものがある。
促され・諭されピッチへ戻り、準優勝したチームとしてではなく敗者として並んだセレモニー、その中で見つめる先は何だろうな。

戦犯探しはくだらないが、何故負けたかを明確にすれば自ずと名前は出てしまう。
ロシアからおよそ半年、新陳代謝を進めるとは言っても昨夜のゲームは酷すぎた。森保監督を何故兼任でA代表の監督にしたのか、問題の根底はそこにあると思う。

既に決勝前からレギュラーと控えの線引きが明確でバックアッパーのチームへの融合を憚った。
上記故にモチベーターとしての監督という意味を成さない。ハリルを解任した理由は何だ、今更、改めてそう思う。
あまりに選手任せで策に乏しい。先制された直後に中盤を厚くして対抗する指示が出せなかったのは痛い。
決断力に乏しく機会損失していた(決勝以外は選手の自力・スキルで何とかなったから結果により覆われた)。決勝での乾の投入があの時間は有り得なくないか?疲れて脚に来てる相手が一番嫌がるのは追わなきゃいけないドリブラーでは。
詰まるところ機微を掴めず相手の嫌がる戦術を取れなかった。チェスの駒の様に動くカタールを崩すには、ドリブルで、個で打開できる乾が必要だった。大きなサイドチェンジのボールは質が悪く使い物にならず、相手は大迫を封じれば良かった。ダイアゴナルの動きに乏しく中を封じられサイドからクロスを入れるだけなら、あそこで収める大迫のついでに中を絞めれば事足りる。
ベトナムには失礼だが、ベトナム戦でターンオーバーをしなかったツケが決勝で出た。たらればかも知れ無いが、ベトナム戦を上手く使っていれば遠藤は壊れなかったかも知れ無いし、決勝での酒井や堂安のパフォーマンスは落ちなかったかもしれない。遠藤については、壊して所属チームへ戻す様では規定からコパでは出してくれまい。この先の代表での遠藤の重要さをみれば、コパだけに留まらずその先へも影響するかもしれないし、怪我の程度によっては本人のキャリアにも影響する。
女子の高倉さんもだが、子飼いの選手を重用するのは指揮官として大きな欠点だ。所属チームで大して出してもらえていないし、数字も出していない浅野が乾あたりより上位に来るなどその証左。浅野も決して若く無い、伸び代も大きくなければ戦力としては乾や香川より大きく落ちる、となればこのアジアカップで何をしたかったのかも解らない。
南野は香川のレベルには少し遠い、堂安も使い詰めでは戦力として落ちる。選手は痛くなければ、行けと言われれば行くだろう。その辺りのコンディション含めて見極める力が足りない。結局サッカーの歴史や文化の根付いた海外のクラブの見る目は、正しいということか。南野がオーストリアから出られないのはそういう事だろう。
そんなマネージメントをする監督を据えた協会、これが最大の敗因だと思う。

(左から)乾・香川・堂安、こんな布陣でどうなるか。ロシアである程度やれたところで1枚だけ変えて計る、もちろんそうすることで堂安も得る物はあるだろう。バッサリ変えても見極めが効かないならクロスフェードで新陳代謝を進めて欲しい。

保守的だな 天啓