Dec,30 2008 Family as blood?

久々重い話になるが、俺に家族など無い。正確に言えば、昨年お袋が死んで以来、家族は離散状態だが、未成年ならともかく十分大人(自活という意味でも)であるから、それは物理的なものではなく、気持ちの繋がりとしてのことだ。


何か忘れた、小説か漫画かドラマか。「家族など所詮血の繋がりだけのもの」といった台詞がある。こんな今の世の中からすれば、およそ馬鹿馬鹿しい台詞であろうが、良くも悪くもこの台詞を噛み締めている。
別に悲観も何もしない。昔から何処か刹那的な考えというか、願望が有った。sex durg rockn'roll....金や名声、果ては家族・愛などどうでもいい、陶酔・自己表現をするためのRockと快楽に溺れながら早世する、そんなミュージシャンに憧れた事もある。
サーフジャンキーといわれた事もあるが、別に格好良くなどない。
ただ、今までどれだけ落ちても、波乗りさえ出来ればそれで良かったのは間違いない。


dtb.jpgDown the barrel
今話題のDVDだが、ムービーが公開されたのは2007年だそうだ。内容は勿論作りも、やはりドキュメンタリー映画と言った方が早い。
『波乗りが好きだ』     作品を総じて語れば、これだけで済む。
ライディングどうのこうのというより、登場するサーファーそれぞれのライフスタイルは勿論だが、海への畏敬の念や魅力等が綴られている。
引退したとはいえ、戻れば今でもWCTでトップ10に入れるであろうロブ・マチャドとカラニ・ロブ、今尚現役でトップを張るケリーにパーコらが語る、サーフィンの本質と楽しさ。そんな彼らの、どれだけ波に乗っても忘れないという原初の気持ち。


サーフィンもののDVD等は沢山見てきたが、他のDVD、特にテクニックだけのものとかを見る気がしなくなった。
寒いのは嫌だけど、青い空の下、きれいな海で良い波に乗れれば、それだけで十分幸せなんだよ。


俺には血縁による家族などいないが、思いを共にしてくれる人達がいる。傍から見れば、それはほんの気休めで、価値の低いものに見えるかもしれないが、目に見えるものにしか価値を見出せないつまらない世の中だからこそ、とんでもなく大事なものなんだ。

November Rain 風の季節