May,13 2019

先日、なでしこのメンバー発表があった。
ある程度予想していたメンバー、だから特段大きな驚きはないが、期待もできない。
もちろん応援はしているが、以前書いた「子飼い」の多さ(日テレから10人と日テレ所属経験を合わせるとかなり)に引き出しの少なさ、若手が多い=経験値が低いチームに対して薬となり得る毒の無さからだ。

一応個人的な感想というか視点での全体像(推測・憶測だよ)は、東京2020を見据えることありき(自国の五輪だ、メダルの勘定をJOCからされれば「今のベスト」と言うわけにも行くまいか、監督自身伸びしろ/爆発すればと言ってるし)で、2011より後の世代との世代交代と融合をしながら勝てればって意図かなと。

以前、男子アジアカップの決勝前にひねくれたもの言いをしたが、覆る期待は無残に散った。
それに倣うわけでは無いが、高倉さんが2015のアメリカの様に手の内を決勝まで明かさずって事をやってるように思えない。
あの時のアメリカ戦、特に最初の失点時、自分達がやってもアメリカがやってくることは無い、いつもどおりのクロスを上げてくる、そんなある種弛緩した空気の中でトリッキーなフリーキックを蹴られ、虚を突かれた日本は浮き足立って立て続けに失点した。アメリカには絶対に勝つという気持ちがあったし、それを戦術に反映するロジックもあった。
でも、今のなでしこには、ハイプレスとボールを奪うために縦を切って挟んで奪うといったロジカルな動きが少ないし、2011当時の様なそれを遂行する圧も見られない。
おまけに戦術の引き出しが少ないから(坂口が怪我で出られて無いにしても)長谷川を封じられると攻め手がない。2011の様な縦位置に起点が並ばない、受けに回ったらそのまま受けっぱなしで監督から修正をしてこない。
選手を沢山試すのは良いが人によって極限定的で故に差別的、見ようによっては個ではなくユニットで試されてる感があり、選手個々の能力・特徴を見ることができているとは思えない。

佐々木監督頃のなでしこのサッカーは研究し尽くされてるので引き出しを増やす必要があったが、例えば昨年のU-20優勝チームは基本ポゼッションでもバルサ的なスペインに対してはレアルの様に持たせてショートカウンターで勝つ引き出しを持っているので、同様持たれても(持たせて)ショートカウンターで勝つサッカーや、4-4-2だけでなく4-2-3-1といった変化でなでしこに対するハイプレスをずらすといった事もできるはず。
そういった事を考えると、今回のメンバーとは少々違う顔ぶれになるんじゃないか。

GKは一長一短で難しい、山根はスペインで成長してるようにも見えたが、選ばれなかった。池田・山下は当確として残りは大きさで選んでもとは思う。
大きさだって高倉さんの言う特徴・強みだ、GKからのビルドアップって部分を考えれば第3キーパーはよっぽどじゃ無いと出番は無いと想像するが、ならば大きさって他に無い物を持っている山根ってありだなと思うし、若しくはスタンボー、将来的にはなでしこの1番背負うんじゃないかと思う彼女でもと思う。

DFは有吉が落ちた事を除けば概ね順当か。ただ、宇津木はボランチやアンカーで使われる事を考えても人数かけすぎかなと思う。鮫島・宇津木・熊谷・市瀬・清水・三宅は順当、宮川・南は昨年のU-20優勝メンバーで将来を見据えて入れた感あり。この人数にするならどちらか外してアンダー世代のワールドカップとは違う経験を持つ有吉入れた方が現実的かと思う。
まぁ、なでしこの現在地を冷静に見ると、ポゼッションだけじゃダメなのは解っていることだから、坂口がダメで宇津木が累積で出られないケースにはリヨンではボランチやってる熊谷を上げる想定したらDFに人数かける事自体は合ってるかも。ただ、それなら尚更経験値が重要と思うが果たして。

MF、坂口・中島・長谷川は順当、杉田は何故最近まで高倉さんは呼ばなかったか不思議なくらいだから妥当。
ただ、籾木・三浦は猶本・川澄・長野・田中(陽)・仲田・増矢・隅田あたりと比べてどうなのか。U17・U20優勝メンバーって言うけど、アジア外のフル代表は圧が違うでしょ。
ここってところで、冷静に普段のパフォーマンスを出せる、周りに出させられる選手ってところを考えると、坂口がダメだった場合川澄がいればってなるかも。なでしこのストロングポイントではなくて、特に弱いといけない部分が中盤で、3年間で経験積ませられなかったのは高倉さんはじめ協会の下手で、長谷川以外の若手は誰も脚元はあるが経験値と球際に難を感じる。
宮間さんが最近メディアなんかに出てきてるけど、俺はフランスに行って欲しかった。多分、もう選手としての気持ちは切れちゃったんだろうけど、見てる者からすればその脚と心はなでしこを窮地から救う場面もある筈。
ないものねだりをしても詮無き事だから宮間さん以外を考えると、所属では昨年あたりいまひとつぱっとしないけど田中は飛び道具持ってるし、猶本は欧米の選手には慣れてる。
長野は昨年のU-20で主力だった。長谷川と被る部分もあるけどシュートに行くところは長野の方が上だし、起点となり得る選手でもあると思う。
増矢はFW小林あたりと被るし、仲田は長谷川と被る印象だから選外としても、宇津木のボランチ起用が普通にあるにしろボランチの層を考えると隅田をバックアップでってのもあったと思う。
先ず、背骨=真ん中のラインに相応のメンバーが必要だし、戦術の引き出しが無さ過ぎのなでしこは長谷川封じられたら基点になるところが他にないから、別の引き出しやイレギュラーを考えると中盤は心許ない。

FWは岩渕・横山は順当、ただし岩淵は90分持つか心配。田中(美)が外れた事で騒がれてるが横山と比べた場合、代表での出場時間と格上との対戦でのゴール数を併せたら横山の方が点を取ってる。横山はエリア外からでも強いシュートを打てるのも強み。
菅澤は佐々木監督の頃からいるけど、アジア内でのポストプレーでしか活きる印象がない。果たして欧米のチーム相手にポストプレーをする選手が必要な場面がどれだけあるか、殆ど無いと思う。小林・植木・遠藤はアンダーで活躍したが経験不足で本番での覚醒・爆発待ちの印象。ここ3人若手がいるか?前述した真ん中のラインの強さと、基点を縦に作る事を併せれば永里を入れて欲しかった。
真ん中の強度は2011なら熊谷-澤-宮間、縦並びの基点はもちろん澤-宮間で、横だけでなく縦のポジションチェンジが相手からすれば厄介で、マークも横なら楽だが縦にずれるとギャップができやすいからこれも相手からすれば厄介。
4-4-2のシャドウや4-2-3-1のトップ下にするには、フィジカルやメンタル的な強さに加え怖さ(ブンデスで得点王にもなってる)からも適任だと思う。2011当事の永里は、ボール持ちすぎでカウンター食らう基点というイメージだが、今なおアメリカのNWSLでセカンドトップかトップ下で得点もアシストも上げてる。高倉さんからすれば「扱いにくい」、他のメンバーとの関係を考えれば「毒」なのかもしれないが、その毒をこそ触媒にして若手が覚醒するのでは。

後ろはともかく、前からのハイプレスが必須ななか、攻撃的な選手ではそもそも京川・田中(陽)とか3年で呼びもしていないし、選出も選外も2011~2015メンバーと組んでどうかってやってないからどのくらいやれるのか分からない。
SeabelievesCupもテスト、その後のフランスは開催国でガチのフランス相手にテストで1-3、ドイツとはイマイチ内容の無いドローとはいえお互いテスト。

策士高倉さんが昨年のU-20のチームの様なサッカーが普通にできるチームに仕立てていることを、ただ望むばかり。

天啓 支部予選'19

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