Jul,13 2006 Twin Fish by Linden Surfboards
TwinFish リンデンの復刻版、かつてのツインフィッシュに現代風(?)なチューン・アレンジを施したものだそうで、ディケルも当時(60's)の物を使用しています。
乗り味がシングル等とは違うという事、(一応)限定生産ということでの希少価値(?) 、サーフボードらしからぬ違う乗り物のようなアウトラインに惹かれたわけですが・・・。
Length=5'6、Width=20
長さこそ無いものの幅と厚みと、平らに近い感じのロッカーの通りテイクオフは早い、別掲Retro Singleよりも格段に早いです。 ツインフィッシュといえばキールフィンですが、この板のそれはキールフィンというよりは、全体に大きくベースを長く取った普通のフィンという感じです。
使い出しは予定通り(?)腰~腹、厚め速めのコンディションでしたが、スラスターでのパンピングしながら抜ける乗り方同様にテイクオフからボトムを使わずターンをしたところ、フィンが抜けて止まってしまいました・・・。
テイクオフは早いのですが、スラスターの意識が強過ぎてスラスターの走って抜ける乗り方をしてしまったのが悪かったようです。そんなスラスター同様の乗り方ではスピンアウトしてターンどころかライディングもままならない、ターン時の板の寝かせを浅くする事で多少曲がってくれるようになりましたが難しいという印象・・・波が良くなかったとはいえ儘ならないボードに正直期待外れな部分もありました。
とりあえずテイクオフは速いのでスラスターでは今一つ面白くなさそうな厚い波で何度か使ってみたところ、まず、スタンドアップポジションが若干ですが違っている事に気付きました。
この板の場合、スタンドアップする位置が後ろ足はフィッシュテールの頂点より足一つ分前、フィンを跨がずフィンの上が適当で、最後尾に後ろ足を置くポジションより板の押さえが効くし、ターンもし易いようでした。
ツインですので当然ルースし易い事も有りますが、スラスターは勿論シングルよりも前脚が重要でサーフィンの基本である、「ターンは前脚から始動する」「レールトゥレールでターンする」「ターンはしっかりとした体重移動でする」乗り物だと理解しました。
Retro Single以上にボードは傾けて動かすという事、ラインの大きさ・ボトムをしっかり使うという事についてシビアです。最近流行の(?)テールでぶん回すサーフィンじゃ乗れません。
ある程度理解してからはアップアンドダウン・リッピング・カットバックと出来るようになりましたが、いわゆる「ターン」それも「大きなターン」の連続という感じでスラスターでのサーフィンにありがちな軽い動きではありません、カットバックは始動時ボトムへ向けてドライヴする感じになりますしリッピングはカーヴィング的な要領となります。
また、長さが短い事は勿論ですが、幅が広くロッカーが弱いことからプレーニングエリアが大きい為か、スープの衝撃をまともに受けるようでスープ技での押さえが難しいです。
速く小さいターンにはかなりの技量を必用とするようでカール~スープへ当て込むカットバックも難しいですし、ロッカーが弱いので掘れたセクションでのリッピング後はパーリングしやすいです。
この板の乗り味からしてとりあえずの目標としてはグラブレールでのラウンドハウスをやれるようにと思いますが・・・先は長いようです。
慣れてくるとスラスターでは抜けづらく走りにくい厚速いコンディションでロングランを可能にしてくれます。 個人的には「ケリースレーターのスピード観(?)」で、技量は無くとも板のアドバンテージによるテイクオフの早さとスピードが得られますが、このスピードによる余裕によりスラスターではたいて抜けるセクションもボトムターン~リッピング(トップターン)で抜ける事が出来ます。
Retro Single以上のスピードとそれ故の楽しさは勿論ですが、スラスターサーフィンによる悪癖であるテール中心のサーフィンの矯正にも繋がります。大きい波は勿論ですが小波でもボトムを使う練習になりますので、スラスターでのサーフィンにもラインの大きさ等変化が見られます。