Jul,12 2005 RetroSingle by Borst Designs
レトロシングルフィン、ロヴ・マチャドやドノヴァンが愛用(?)していて、幾つかのDVDでそのライディングを見ることができます。カリフォルニア辺りではけっこう流行り物のようですが、日本ではまだそれ程乗っているサーファーを見かける事が有りません。
私が実際乗ろうと思ったのは他ならない長期療養明けのリハビリの為で、乗っている友人曰く「レールを使わないと動かないからレールトゥレール等基本の練習になる」と、休養明けでスラスターに乗ってもまともに乗れそうにも無い体にはちょうどよさそうだったからです。
長期療養から復帰して以来サーフィン感等も取り戻してきてはいるが、以前のように乗れない・動かないといったギャップがあり、つい小手先の小技(?)に走り勝ちなのでその矯正に最適と思っている。また、スモールサイズでスラスターでは面白くない時でもかなり遊べるとの事なので、その辺もトライしてみようと思います。
Length=5'10、厚さと幅があるのでこの長さでも浮力は大きい。
ノーズがかなりラウンドしていてワイデストポイントがやや前方にあり、ワイデストポイント以後はテールへ向かって少しずつ絞られている。ロッカーが弱くずんぐりとしたイメージの板。
その浮力は波待ちの時に腰骨が水面ぎりぎりになる位で、実際のところ体重に対する浮力はちょっとオーバーだったかも知れません。
パドルは幅が広いため少々やりにくさを感じましたが慣れれば問題なし。ドルフィンはスラスターの時より意識して動作を速めにしないと間に合わない。
フィンの位置はかなり前後に移動できますが、何処が良いかなど解りようはずも無くとりあえず最後にしてみました、この位置だと後ろ足の下にフィンが来る感じです。
後日、あるサーフィン誌にこのてのレトロシングルについての記述があり、回転性を上げるにはフィンレイアウトを前方にするとの事でした。フィンを跨いでスタンスする格好になり、イメージとしては後ろ足で捻じ込む感じでしょうか?スラスターでみられる蹴り込む感じでは有りません、もっともスラスターのように単純に蹴っても動かないですが。
実際にフィンを最後からフィンボックスの中間よりやや前に移動してみたが、今の所大きな変化は感じられないです。
使い出しの日が膝~腰の厚速い波のスラスターではつまらないコンディションでお誂え向き。
ロングには敵わないがスラスターよりは確実にテイクオフ早く、カコーンといった感じで板が走り出し、膝腰のマッシーなビーチブレイクでも面白いようにテイクオフ出来る。
スラスターのようにパンピングで加速しようとしても板は動かず、ボトムへ降りてからボトムターン~アップ~ダウン。膝波でもターンは伸びるし、トップターンが少し遅れても前足加重にしていると乗り遅れずにまた走り出してくれる、見た目の通りロングのテイストが入っているようです。
膝腰の速めの波でもダウンザライン、ラインを大きく取らないとターンのRが大きいのでただの横走りにしかならない、上手い人なら別だろうが・・・波も体も大きく使う事が必用です。
スラスターと同じ位置にワックスアップしたが、厚い所を抜けたりする場合更に前方にスタンスを変えますのでかなりノーズ寄りまでワックスアップは必要でした。ハングファイヴ(!!懐かしい?)できるくらいの感じ?
慣れてくると膝~腰の厚速い、スラスターで乗りっぱぐれる波やしごいて・はたいて横走りしか出来ない波をすいーっとアップスで加速して乗れますから、そんなコンディションの時は優越感(?)を感じます、 割り切ればですが、スラスターで四苦八苦して横滑りする位ならこっちの方が楽しめます。
腰位のサイズでもショルダーが張れば力技で捻じ込んでリップする事も出来るからラディカルな事もある程度可能なようですが、リップ後の板の返りは上手なロング乗りのリップよろしく波任せだし、マチャドのようなラウンドハウス等はかなりの技量が必要です。
スラスターに慣れた体には乗り始め重さを感じますが、慣れてくるとそのスピードから来る余裕によりテール中心のガチャガチャした動きはしなく(出来なく)なります。サーフィンのターンは左右は勿論、前後もボードを傾ける事=体重移動、ラインはボトムをしっかり使って大きく、ターントップアクションもターン。
サーフィンのライディングはターンの連続、体をしっかりボードに乗せる事・重心等・・・基本の大切さを思い知ります。
スラスターに拘ってスモールコンディションでパタパタやる位なら、シングルで伸びるターンを感じながらやった方が楽しいサーフィンになるのでは?