Sep,10 2022 SOLOSHOT3解体新書
購入一年と4ヶ月弱、その間体躯不良で使わない期間が4ヶ月あったものの、半年以上は都合5回の修理に出ていたSOLOSHOT3、最後の修理は砂の付いた手であちこち触ったりしたせいか「砂が見つかったから本来保障外だが特別に」と治してくれたが(確かに砂は付いたしレンズの隙間には入ったかも知れんが、内部混入の証拠はない)試用中に風でぶっ倒れて壊れるというヘマをやらかした。
保障は切れているが、本来なら保障外の有償修理も有り得たし買い替えもあった。だがSSJからのメールには
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最後に、メーカーである米国SOLOSHOT社より以下の通達が当社に来たのでお伝えします。
1.SOLOSHOT本社は今回の×××(俺の名前)様の機器について本日を持って保証を終了し、今後のお問合せについて対応いたしません。
2.SOLOSHOT本社は今後×××(俺の名前)様への新規のソロショット社製のカメラおよび周辺機器の販売およびその使用を認めません。
今後×××(俺の名前)様がSOLOSHOT社製の機器 および周辺機器 などを購入された場合についても、保証及びカスタマーサポートを致しませんので購入はお控え下さい。
以上となります。
米国ソロショット本社の決定に従い、今後×××(俺の名前)様からのお問合せに関しては SOLOSHOT日本総販売代理店である当社においても 対応は出来かねますので、その旨お伝えします。
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※俺の名前以外原文まま。メール内容を外部発信すること(つまりこの頃から仲は良くなかったんだな、でもやり取りして見れば誰でも解るよ、その非道で屁理屈ばかりの物言いに文句の一つも言いたくなるのは)については過去SSJの方から許諾を得ている(メールあり)。
1について、今回修理まで4回の修理で半年程度修理期間が有るが、そのうちの最初の2回の修理期間約3ヶ月保障を延長してもらった。その後2回で3ヶ月ほど修理に出していた事を鑑みれば更に3ヶ月延長があっても良かったが無かった。
2について、米国のSOLOSHOT本社から俺個人への通告である。まず本社のWEBサイトには日本国内からはアクセスできずSSJのサイトへリダイレクトされること、SOLOSHOTJAPAN・日本総代理店として日本国内で販売を行なっているのはSSJなので、売る自由に対し○○カメラで延長保障付けて買ってもそれは日本の法律で認められている事なので、アメリカで誰が何を言おうが関係ない。
現状は書いてきただけだが、実行すれば民事訴訟で勝てる裁判にしかならない。脅し=脅迫・強要で警察に検証を依頼しても良いが、この程度の案件は担当にも依るが大概門前払い。
まぁ、とりあえずSSJではなく本社というところが日本国内での逃げ道で、実行しなければ遠吠えでしかない。
その後の保障をしないという行は消費者センターでも違うと言っていたが保証とはこの場合物に対するもので人ではない。この時点で客に対する差別であるが、実行されればやはり民事訴訟からの勝利堅いものだが、とりま「良品」と自信を持って送ってきた修理品だから相当年数は壊れないということなんだろう。
商法には「売らない権利」もあるが、本件は売らないではなく売買契約後の事象であり当てはまらない。修理の際の一方的な物言いや送り付けなど契約に反する行為があったが、裁判したところで裁判費用の方が大きいし、商品の品質を考慮すればいつ壊れてもおかしくないのだからこれ以上金掛けて使うというのは止めにした。
とまぁこんな前提条件がある。
俺には買い替えも修理依頼もできない。
売買契約の際の保証は1年(前述通り延びたが)だが有償サポートは残る、それを一方的に破棄してきたのだから、この壊れたSOLOSHOT3は俺がどうしようがメーカーは勿論SSJですら難癖は付けられない。
繰り返すが物を買うのも双方同意で何かあればやはり双方の同意が要る。それを一方的にメール送り付けで破棄してくる日本のSOLOSHOT総代理店株式会社禅インターナショナル/SOLOSHOTJAPANの酷い対応から、
・特に鉾田エリアでは多くのユーザーがフレームアウトして撮れないと嘆いているが、なら日本の光学機器メーカーにサンプルとして渡して似た物を造ってもらう基にする。商売だもんマーケットはサーファーとかスケーターとかピンでやるスポーツの愛好者また、近接で自撮りできる様にもできれば一般人でも値段により買うかもと持ちかける。
・今回録画機能は生きてるから置き撮りで使う。
・やはり損傷度合いは低く、パン機能が死んでるので開けてみて治せそうなら治す。
といった選択肢を考えた。
1は別にいつでもいい、2は海で面倒、だから3のとりま開けてみて治せそうなら治すってことにした。
解体
おかしいのはベース、見る限り三脚の雲台に取り付ける部分の六角ボルト以外ビスは見えない。オレンジの横のパネルと本体前後との間が微妙にパカパカ空くから爪を入れて見たら開くじゃん、少しずつやっていったら数か所掛かっているツメが外れてきた。
横のパネルは本体に全てツメでとまっているだけ、そりゃ防塵・防滴はないどころかこれじゃ風吹きゃ埃は入るな、のっけからその造りの粗雑さにびっくり。
ちょっと固い所はピローボール付きの六角レンチの先端でゆっくり広げて外した結果、両サイドとも外れて内部機器が丸見えとなった。
最初の写真に見えるのはネック=レンズを上下させるための駆動部、プーリーを使ったベルトドライブでベルトの耐用年数はいかほどかと想像すると、今更20万出して買う気にはなれないな。(後でロジックが解ったから書けるが)プーリのすぐ下にあるアームっぽい部分がプーリーを駆動させるゴムベルトのテンション調整で、更にその左下も役目としては同じ、横丸長の金具を(この絵だと)左右にすることで隠れてるが一つのプーリーの位置調整からテンションを調整する。
ネックが緩くてガガガガと音を立てるのは、このプーリーとベルトがしっかり噛まず飛んでいるからで、それが続いて摩耗などしようものならネックの上下動は怪しくなるだろう。
ネックの駆動部の下に見えるのがバッテリー、全部見えないから正確ではないが、多分単二くらいのサイズのバッテリー2本だと思う。
こうやってみると精密機器、だが割とぞんざいな造りだわ。筐体は全部プラスチックで安っぽい(高いけど)
SSJの仰る通り、宅配などの輸送でも壊れるケースがあるというのも解る。
逆側
こちら側を開けると、カバーに何か黒いテープの様なものがついていて、そこに電線が1本ハンダ付けされていた。
そして問題のパン部分の駆動部分が見えた。だが件の電線が短く、側面カバーに気を使いながら様子を探っていった。
結果写真の六角レンチ先にあるプーリーのベルトが外れていただけだった。
切れてはいない、外れている側のプーリーは下には外れない様になっているが、これじゃ上は外れちまう。
逆にこれなら治るかもと自転車のチェーン外れを治す要領でやってみた。
ベルトが外れるとスカスカだったパン部分もベルトを嵌めにかかると思いのほか力が要る。
で力任せは良くないと考え見える4本のボルトを外して駆動部だけ取り出せはしないかと試してみた。
ところがこのボルトインチの六角レンチ頭のボルトだが、レンチの入る大きさがけっこう違っていて、JIS規格の1.5~1.25mmで良かったり、インチのもの果てはどれもだめで余っていた六角レンチを鉄ヤスリで削って合うものを作る羽目に。
でどうにかこうにか1本除いて全部外したのだが、他の機能は正常、プーリーベルトが治る目処も立ったところでこれを戻して使うのは危険と考え日本のメーカーのボルトを注文した。
1本300円以上だぜ、でもさすがmaid in Japan、精度が付属のものとは大違い、全部同じインチの六角レンチで閉められる。
ボルトは1本なめしたので本当に外す必要があれば小さいサンダーで頭に切り込み入れてマイナスドライバーで頑張るしかないが、とりあえず7本外した時点で駆動部のみ取り出すことができない。
液晶側のパネルは外れたがリボンケーブルが短くてケーブルを外さないとその周りが完全に見えないが、リボンケーブルのコネクタはカプラでなくて基盤に半田付けされてるコネクタに差し込まれているだけだった。
車屋の友人がトヨタは修理しやすいがホンダは修理するのに余計な部品を外さないといけないから大変だと言っていた(ホンダ乗りだから言われたのだが)が、多分もっと酷い。
筐体はオールプラスチックだし駆動部のユニットを取るのは下側のボルトを全部外さなければいけないが高いリスクを伴うので外したボルトを仮止め(高いけどこれ買って良かった)し、横のプーリー部分だけでどうにか治す方法を考えた。
でまぁチャリのチェーンの様にってのは同じで、ハメても奥側で傾斜して外れるから細いレンチで上から押さえながらゆっくり回して噛むことを試したらうまくいった。
とりまベルトが嵌ったので手で下のローターを回してみる。回りはするがカリカリと音がするし手で回しただけ中のプーリーが回ってない=ベルトが滑ってる状態だ。これは最初に買ったときのベースがけっこうカリカリ言ってたし、SSJからもそれらの音が出るのは故障の元と言われてたから、この滑ってる状態をどうにかしなきゃいけない。
だが滑ってるのを治す前にカリカリ音がしてはいるが、稼働=パンするかのチェックをしないと思いサイドのカバーを外したまま下部カバーにローターを戻しレンズ・三点レベラーを付けて手動でパンするかの試験をした。
電源は普通に入る、室内でGPSを受信しないからそれなりの通知やら出るが、手動モードで左右とついてでにズームも試した。
ズームは故障部位ではないからもちろん問題ない、パンはするがどこかに遊びがある様でパンさせると都度左右にふらふら振れる。
振れ幅はそんなに大きくないが、左右合わせるとTight設定で撮った時にそれだけでフレームアウトする可能性があるし、ふらふらするから追尾の精度もかなり落ちて左右ブレも起きるだろう。
駆動部分をユニットとして取り出すのはベースを半分以上解体することになるのでやhりオミット。
ただ下部に筐体固定以外のビスが2本、それも明らかに何かの位置調整をして締めるといったものがあったので、それを緩めて位置調整すると思しきものを動かしてみた。
駆動部分を見ても確認はできないが、ゆるゆるだったローターからプーリーの回転が重くカリカリが激減、SSJ言うところのカリカリはここで調整かってのが判った。
だがローターの遊びは変わらない。
どこをどうすればってのが判らないが、色々弄っていたらもう1箇所の調整部分と思しきものはプーリーとベルトのテンション調整らしかった。
とりま緩めてベルトのプーリーに対する圧が強くなる方にしてビスを締め込む。だがこのビスの頭がインチの通常規格外の六角で、やすりで加工して作ったレンチでないと回らないのでビスを購入した日本製に変えて締め込んだ。
外したビスはワッシャーかましてるのかと思ったが、緩み止めの爪のついたビスで、普通のビスで占め込むだけじゃ使っているうちに緩んで遊びができそうだがとりあえず遊びができてないからこれでもう一度パンのテストを行った。
極微細な遊びはあるが、概ね左右のボタンを押した間だけパンして止まった習慣の反動もほぼなくなった。
好事魔多し
そう、SSJですらしないという分解修理を、大した故障ではないがやってのけた。少しお金は出たが、また何かの際に解体しやすくまた戻しやすく(特に精度が悪くテキトーな六角ボルトの頭の国産品への交換)もした。
ただ、この一連の作業中にサイドのカバーに貼りついているGPSアンテナの半田付け部分が取れてしまった。
このアンテナケーブルは短くて筐体を縦横に置いたり何かするときは振り回す格好になる、半田が取れても嫌なのでテープで半田部分を留めておいたが、多分引っ張る力がどこかで働いてテープを抜ける様にして半田が取れたのだろう。
まぁこのカバーがない事で確認はもちろん作業がやりやすくなったのは間違いがない。問題はテープアンテナで今まで自分で取り扱った事がなく、理論上同じ位置に半田付けすればOKだとは思うが、外れた部分のテープアンテナは微妙に破損していた。
そこで反対側にも何かしらアンテナがあったので、取れた半田むき出しのままサイドのカバーは付けずに屋外でキャリブレーションテストをしてみた。だがやはりタグの表示/アイコン2か所に今まではなかった斜線が入ってキャリブレーションが始まらず、GPSのエラー表示が出た。
やはりアンテナを繋がないとダメかと、この時点でGPSのアンテナについての知識はほぼゼロで、いやネットで検索してもこの手のテープアンテナはなかなか出てこない。多くは車載用のアンテナについてのうんちくばかり。
とりあえず半田を用意して、だが何せケーブル(ただの線)が短いから作業スペースが取れない。どこに繋がっているか確認できないケーブル、細いから切れない程度にゆっくり引っ張りだしどうにか机上のカバー/アンテナの半田されていた部分に先端が届いた。
元々の半田付けの方向は何故かカバーをはめた場合に上で回って下に降りる格好、これではケーブルが回っていることによるテンションがかかり半田が取れても嫌だし、回ってる部分はレンズを動かすネックの駆動部分を取りまわすことになるので、元々の方向とは逆にカバー下から上に向かって半田付け、とりあえず残存半田に少し足して付けてみた。
そこで半田が冷えたところで電源を入れ正常を確認、カバーをテープで仮止めし今度はタグを付けて外に出て確認。
どうもちゃんとGPSを受信してない様で先のアンテナなしと同じ様にタグのアイコンに斜線が入る。
室内へ戻って再度半田付けから仮止めから外で試験、今度はタグのアイコンのどこにも斜線が入っていないので三脚に載せてキャリブレーションしてみたところ、普通にうまく出来た。
ついでにトラッキングして追尾まで試したところこれもうまくいった。
「やった!」と思ったわ。正直、SSJでさえやらない分解修理、ベルトの外れだけでなくそこからくる遊びによるがたつきもほぼ無くして不意に外れたGPSアンテナの処置もうまくいった。
更にオリジナルの精度の悪いビスを国産の精度の高いものへ変えたことで、「もうこの先俺には一切サポートもしなければ製品を買ってくれるな」とまで言われてることからくる故障の際の自己対応が易くなった=少々金はかかったがランクアップした感じだな(ちゃんと動けば)。
後は元通り組みなおしその上で試験・本チャンで使えるかって工程。
外れてるビスや仮止めのビスは本締め(筐体がプラスチックで締め付けトルクには気を使った、どの程度とかトルクレンチでもないから手探りだがビスの頭が浮かずにある程度の手応えのあるところで。
後はほぼ無くしたとはいえ遊びによるパンの返りというかレンズの振り返しが動画に出るかどうか、そこが分からない=更なる調整が要る可能性もなくはないので仮止め、サイドのカバーはマスキングで本体に留める程度で三脚立ててドックキャリブレーションからトラッキング、ここは故障前と変わらずうまくいった。
タグを外して手に持ってちと狭い駐車場の中をうろうろ、距離があまり遠くならないがほぼ180度うろうろする感じで歩く。夜だから(仕事してるからね、休みは海行くし)映りが悪いのでスマホの電源入れてうろうろ。見る限り追尾はしてる、tight設定だが近いからあまり関係ないが、これでフレームアウトする様なら壊したことを根本から考えないといけない。
地域的にGPSが弱いところではないが、駐車場で車=金属の塊が並んでいて電柱・電線に鉄製フェンスもあるからSSJやメーカーの推さない環境ではある。でも前から修理上がりの際などSOLOSHOT3を試すときはここでやって、とりま撮れてる場所だから大丈夫かなと、部屋に戻って確認すると若干のセンターずれはあるものの止まった時、逆方向へ転回した時などに遊びからくるレンズの振れ/ブレも見られない。
センターのずれは逆にこの場所だから若干なら気にしなくて良い。そう、海で実証は必要だがとりあえず故障は治した。後は仮止めしたサイドパネルをはめて、本締めしていない下部ローターの3本のビスを締めればOK。
ところがはめるだけ(筐体に爪で引っかかってるだけ)のサイドパネルがうまくはまらない。
よく見たらGPSのアンテナケーブルが筐体のフレームとパネルに挟まっていた。そう、だから元々このケーブルはサイドへ出る際の取り回しが遠回りで逆についていたのだった。
崩壊取り回しではどうしても筐体のフレームに掛かるので半田を外して元々同様に半田付けした。だがこのアンテナはテープに銅を印刷しているだけで極をうまくまたいで半田付けしないといけないと知ったのは後の事で、半田付けしてテスト→受信せずを繰り返している間にテープが熱で溶解、何せアンテナケーブルが短いのでやり辛く、アンテナは銅が印刷されてると知ったのは後でこの時点では概ね元にあった部分に勘で付けていた。
2~3回繰り返してうまくいかなかったので先ず環境からと、筐体の微妙な隙間から出ているケーブルをゆっくりと引っ張り出し、半田付け作業をやりやすくするところから始めた。ケーブルの出どころはその微妙な出口から先少し見えるだけで、液晶周りを外しても液晶部分に繋がるリボンケーブルがこれまた短くて確認できない。
何とか数センチだが引っ張り出し、筐体と少しだが距離を取ったところにサイドパネルを置いて半田。しかし何度かやっても試験でGPSを受信しない。そうこうしているうちにテープが溶解・焼損し始めた。
これは拙いと、一旦作業を止めて検証した。するとケーブルの反対側のコネクタが液晶ユニットパネルとの隙間に見えた。ゆっくりと引っ張ったつもりだが、恐らくその時点でアンテナのコネクタが抜けたのだろう。半田がうまくいっていても受信する筈はなかった。
そしてコネクタの繋がる先は液晶ユニットパネルの放熱板と思しきものの中にあったのだが、これを半田した状態で今のケーブルを引っ張って差し込むのは短くてほぼ不可能。今の半田が上手くいっているかは分からないが、これを外さないとこの小さい隙間にある基盤側に差し込むことができない、逆方向にある棒アンテナのケーブルもその隙間のコネクタに繋がっている、こちらはアンテナを外すことができるので外しコネクタが抜けない様ケーブルの途中をテープで留める。これで若干だが隙間が広がる、その小さい隙間をいろんな角度から覗いてみて出た結論は半田を外してコネクタを差し込む。硬度があって先が細めのピンセットを用意しないといけない、とりあえずその場にあるもので試すがケーブルが短くてその小さな隙間に収めるのが難しい。
液晶ユニットパネルからサイドパネルへ抜ける微妙な隙間はケーブルの太さギリギリ、ここを開けるには駆動部を外さなければいけないが、外してパンローター駆動部が壊れることのリスクから、筐体フレームに別ルートのケーブルを通すルートを造り通したらエポキシか何かで埋めて強度を足す、ただそれをやるにはケーブルが短くまた、アンテナは溶解・焼損して性能落ちも考えられるので交換を考えた。
テープアンテナと同じもの若しくは代替えを探すと同じメーカの同じ規格のものがあった、ただしケーブルが300mmと長すぎだが適当な長さの同じメーカーの同じ規格のものがないのでそれを購入することにした。
国産ではなくアメリカ製だが取り扱いしているECサイトがあった、納期も1週程度なので交換品はOK。今のアンテナを剥がし構造や設計思想といったら大袈裟だが造りを良く知っておこうと、本体とリボンケーブル3本とでつながる液晶ユニットパネルをあれこれ観察し、棒アンテナのケーブルと隣合わせになる筈のテープアンテナのケーブルのルート、筐体を削るか半田ゴテで溶かして作る抜け道も併せ考える。
3本のリボンケーブルが超邪魔で、なんでこんな短いのか、修理の時筐体からリボンケーブルでぶら下がるし3本のいずれかにテンションがかかるが、昔線材屋をやっていた身としては、この細さだから数キロの力でカプラから抜けるが逆に液晶ユニットパネルの自重程度じゃ抜けないと思い込んでいたが不意に2本が抜けた。
「え?」と思ったが、抜けたことで液晶ユニットパネルと筐体が繋がっているのは1本のリボンケーブルだけになったことから小さな隙間だった部分が見やすくなった。
ただ、抜けたリボンケーブルはいずれもラッチ式でなく差し込みしてあっただけで、線数の多いケーブルの基盤側コネクタは開閉式だが閉じない状態になっていた。電気的にこれをしっかり留めるのは難儀しそうだなと、残りの繋がっている1本は抜けない様ケーブル途中でユニットにテープで留めた。
とりあえず筐体と液晶ユニットパネルとを繋いでいるのは1本のリボンケーブルのみ、こちらは基盤に半田付けされているのでカプラから抜けることはないが、基盤の他の部品もあるしケーブルがL字に折り曲げられて収納されているからその辺りが外れない様テープで留めて切れたりしない様注意した。
ところが、L字に折られた部分ではなく、基板から2cmほどのところで断線した。30本以上の線の通る比較的幅の広いリボンケーブルだが、あっさりしたもんだ。折り目は強度が落ちるからテープで養生したが、何でもないケーブルの途中が断線。確かに筐体を持ち上げれば繋がっているケーブルが1本のみになったとはいえその短さ故少々ぶら下がる瞬間はある。ぶら下がれば液晶ユニットパネルの自重が軽いとはいえ負荷はかかる、リボンケーブルの耐荷重次第だったが線?からしてもお粗末と感じるのはこうした電気製品素人だからか。
いずれにしてもカプラ外れ程度ならどうにかなった可能性はあるが、基盤に半田されているリボンケーブルの断線は修理不可を意味する。
思い起こせばこのベースはリンク品、どこの誰かがいつ買ったか判らないもので、部品は最新のものといっても一部であることはメーカー・SSJから言われている。
一般的に言うリンク品は筐体以外の中身は全部新しい部品というのが(特に車なんかそう)当たり前だが、リンク品の作成はアメリカでのことだから日本の習慣が当てはまるわけでは無い。メーカーでのリンク品制作時に故障部位以外の部品の劣化具合、特に可動・駆動部位以外は判然としないだろう。
おまけに設計思想というか、例えば国産の家電品なら一つずつバラせば大概綺麗にバレるが、これは配線の取り回しからなにから行き当たりばったりに組まれたものの様で、前述した部品精度(ビスなんか特に)のばらつきを鑑みれば不具合出たり壊れたりして当然の品と納得させられる。
そうだね、新品の話だけど1/10は初期不良起こす、1/3は故障すると言われる、実際自分もベースは4台目だから「当たり」を引かないと難しいものといったことからも、中を覗いて理解させられるものだった。