Sep,06 2011 憧憬
うねりの向きによっては御宿・部原で普通にやれるコンディションの時でも、勿論本来のディと言われるサイズでは無いが、肩前後のファンウェーブで楽しめるブレイクを見せることがある。
昔はちょっと『聖域』的な雰囲気があって、そうそう容易くパドルアウトできる場所ではなかった。
某支部予選を通過して始めてパドルアウトする勇気を得られたのだが、それからは病み付きになり台風の度に足を運んだ。
狭い駐車スペースのJRの桁下、そこで明け方前から待機し、夜明けと共にパドルアウト。
その辺のビーチブレイクの様に乗れるわけではないが、それでも1時間に6本程度は乗っていた。でも、年月を経て波の良さか容易なパドルアウト故か、猫も杓子も的に入るサーファーが増えて、混雑もそうだがちょっとしたビーチブレイクの様な雰囲気になり乗れなくなった。
個人的には、『聖域』的な、ともすると重い雰囲気がここには必要だと思う。
ダウンザラインもおぼつかないレベルの人間が、入れる場所では無かった筈だが、ピークからショルダー伝いに続く人垣にはこの様なサーファーも少なくない。
俺だって大きな事言えるほど乗れる訳では無いが、ここでは過去に頭二つくらいまでは乗ってきたし、トンネルもくぐることが出来た。
体力は落ちてもスキルは今のほうがあると思うし、いわゆる『その時』でない限りは乗せてもらってもいいでしょって思う。ここ数年混雑等から端から諦めていたけど、腰~腹のビーチブレイクでのサーフィンのような軽薄短小な波乗りでなく、押しのあるフェイスにしっかりと体重を乗せたターンでリップする、そんなサーフィンをまたやりたくなったから機会があったらパドルアウトしてみたいと思う。
そしてその奥、勝浦湾の最奥のここ、敷居が高く未だにやったことが無い。
俺個人のこの場所に対する距離感、望遠レンズで撮ったとはいえ、この距離がそのまま俺とこの場所との距離のような気がする。
周りにはポイントの一つ程度にやった人間もいるが、千葉におけるライトの最高峰であろう所と思うと足を止めることすらないが、死ぬまでに一度はここで、ファンなサイズで構わないから。