Apr,08 2024 金儲けの道具
一部のビーチを除けば多くの浜が狭くなり汀線が下がっている。
いきなり余談だが、今年は2月から3月にかけての南岸低気圧でクローズすることが多かったせいかどこも酷い。
共通するのはブレイクする場所は変わらないが浜が削られたところが深くなりショアカレントが発生、ミドルで反応するがインサイドで消えるので潮位に左右される場合が多く、やれてもボヨついたりバックウォッシュが入ったりもする。
個人的には寒くない時期には午前・午後と波乗りするので潮位の変化があっても終日そこでできるといったところを選ぶが、そうしたところは激減した。
それは志田も例外ではなく、全体に浜が少し狭くなっていて特に右堤防脇から割れるRがあるがその手前が深くなっている。
また昨年までは真ん中から左のショアの深みはあまり目立たなかったが、今年はバックウォッシュが入ることが少なくなく、時間によってはけっこきついものが入り、もちろん波に影響する。
オリンピックの開催地としてその記念館も作られているが、波質は落ちている。
2012年の志田逆に太東から東浪見へと抜けるアスファルトで舗装された自転車遊歩道は、10年前には無かった砂に埋もれており、これは何より地元の方が遊歩道を使えないこともそうだが、狭くなった浜をそのままにしてることも問題があると思う。
五輪会場として一宮には金が落ちた、だが記念館は作っても住民の利用する遊歩道に堆積した砂はそのままで使えない。サーフシティなどと標榜するならあの砂を海へ出して地形の良化に努めるべきだと考える。波・ビーチ・地形の保全をしてこそ「サーフタウン」だと思うし、それで自治体をブランディングしているなら尚更だろう。
志田と太東の間に一宮といすみ(旧岬)との境界があるので一自治体のみ動いてどうなるものでもないのだろうが、共にサーフィンを観光資源としていることに異論はあるまい。
結局波乗りも政治による金儲けの道具。
なんだってそうさ、スポーツでも音楽でも芸術でもそれで金が動くなら政治による金儲けや政争の具として使われる。
波乗りに係る人が聖人君子だなんてことはない、それでも波乗りに係る人間の利権には「良い波」というものがあり、それを踏まえればあの上がった砂を重機で海へ戻す事があってもよかったと思う。
遡ればいわゆる「キレメ」辺りのビーチには遊歩道下の浜にはテトラがある。昔はこの護岸の下は満潮時は歩いて志田まで歩けないときもあったが今はすっかり埋もれてしまっている。その流れだが露出していたキレメから太東のバーミヤン下あたりのテトラもほんの7~8年前と比べてもかなり埋まった。
汀線は下がっているが浜に砂は高く上がっているのが現状だ、クローズしてもあのテトラを覆っている砂は海へ出ない。だからショアが深いし浜の勾配がきつくなっていて、少し砂がついてもショアカレントが起きやすく流されやすくインの地形が崩れやすい。
サーファー目線ではそんなもんだ、ビジターだって国費=税金で五輪をやるならあの砂を海へ戻せと言いたくなる。堆積した砂から突き出た遊歩道の標識を見ておかしいと思わないのか?
「サーフタウン」を標榜し市のブランディングを行い人(サーファー)を呼んで街を富ます、ならば先ず波そして環境整備。
以前は無料だった一宮の駐車場、有料にしたとたんサンライズ方面へ車が流れ路駐が問題になった。近隣の一松へ流れる車も増えた。行政が得る直接的な金以外、「サーフタウン」としてはマイナスにしかなっていない。有料にすることで来訪者を選別できるのかもしれないが、現状ではそこに意味を感じない。
無料の駐車場があって色々な人が愉しめる波がありトイレやシャワーなどの環境がよければ必然サーファーは集まる。人が集まればお店などにお金が落ちるから住まう方が豊かになり当然税収も上がる。
短絡的にもらった国費や訪れた人から徴収した駐車場代を行政でせしめるのは政治手法としては愚だ。